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台所石けんと浴用石けんの違いについて問い合わせをいただきました。
今月は石けんの法律上での分類について書こうと思います。

石けんに関係あるふたつの法律

何気なく販売されている石けんも、それぞれの用途に適合した法律によって規制されています。
台所石けんや洗濯石けんなど身体以外のものを洗浄する目的の石けんは「家庭用品品質表示法」、浴用石けんや洗顔石けんなど身体を洗浄する目的の石けんは「薬事法」の規制を受けます。「家庭用品品質表示法」は経済産業省、「薬事法」は厚生労働省が担当しています。

石けんの分類
図1:石けんの分類

家庭用品品質表示法

家庭用品品質表示法では、直接身体には使われない台所石けんや洗濯石けんが規制を受けます。
この法律は、消費者が購入の際に品質の識別が必要であるが、品質を見分ける事が困難なものを「品質表示の必要な家庭用品」と指定して、その品質の表示方法が定められています。つまり、「消費者が購入するときに分かりやすい品質表示をしなさい」という法律です。
そして、品質を見分ける必要があるものとして台所石けんや洗濯石けんが指定されています。
表示すべき項目は下の8項目です。(固形石けんについては、※印の項目の表示を省略することができます。)

  1. 品名
  2. 成分
  3. 液性 ※
  4. 用途 ※
  5. 正味量 ※
  6. 使用量の目安 ※
  7. 使用上の注意 ※
  8. 表示者名及び連絡先

台所石けんの表示
図2:台所石けん表示

洗濯石けんの表示
図3:洗濯石けん表示

家庭用品品質表示法は販売される石けんの表示方法を示した法律なので、石けん自体について特に規制を与えるものではありません。だからと言って台所石けんと洗濯石けんの材料に何を使ってもいいということはなく、製造元が台所石けんや洗濯石けんを作る場合「化学物質審査法」と「毒物及び劇物取締法」の規制を受けます。そのため、人間に対する最低限の安全は確保されていますが、肌に使うことを目的とした石けんではありません。製造元、販売元が製品に「この石けんを使えばお肌しっとり(さっぱり)」というような肌に使うことを連想させるような表示がされることはありません。

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薬事法

薬事法によって規制を受けるのは「医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器」で、一般的に浴用石けんや洗顔石けんはこの中の化粧品に該当します。(一部、医薬部外品の洗顔石けんやシャンプーもあります。)

薬事法
図4:薬事法

薬事法は家庭用品品質表示法と違い、表示の他に、安全管理、品質管理、成分などについても規制があります。化粧品は肌に長く接触するものなので、安全性を追求した内容になっています。
医薬部外品、医薬品は安全性と共に、高い有効性も要求されます。

化粧石けんの表示は、製品により特別な項目の表示を義務づけられることもあり、また、薬事法の他に公正競争規約による表示義務も生じるので、製品により表示内容に若干の違いがあることがあります。一般的には下の5項目の表示が義務付けられています。

  1. 製造業者又は輸入販売業者の氏名又は名称及び住所
  2. 名称
  3. 製造番号又は製造記号
  4. 重量、容量又は個数等の内容量
  5. 成分の名称

化粧石けんの表示
図5:化粧石けん表示 ※この石けんの製造番号はパッケージの離れた場所に表示されていました。

化粧石けんの場合は、上の5項目の他に広告として「この石けんを使えばお肌しっとり(さっぱり)」などのような、肌への使用を連想させる言葉を記載することができます。

台所石けんと洗顔石けんの違い

台所石けんと浴用石けんの大きな違いは、台所石けんよりも浴用石けんの方が、材料の品質から製造過程、包装まで厳しく管理されていることですが、そういったことは購入するときに一目では分かりにくいものだと思います。

販売されている石けんのパッケージを見て一番分かりやすい台所石けんと浴用石けんの表示上の違いは、「品名」と「名称」にあります。
例えば「キッチンスッキリ石けん」という商品名の台所石けんの場合、「品名」の欄には「台所石けん」と記載され、「キッチンスッキリせっけん」という商品名が記載されることはありません。
浴用石けんの場合は、「うるおい石けん」という商品名の浴用石けんがあったとして、記載すべき項目は「名称」なので「うるおい石けん」という商品名が記載されます。(余談ですが、化粧石けんの商品名を決めるときに、"アロエを使っているから「アロエ石けん」"のような材料の名前をそのまま商品名につけることはできません。)
他には、台所石けんには肌への使用を連想させることは記載しないが、浴用石けんは肌への使用が目的で作られた石けんなので、当たり前ですが肌への使用を連想させる「お肌しっとり」のような言葉をパッケージに記載できます。

ここに書かれているのは2006年10月現在の法律に基づいた内容です。
2006年10月以後に法律の改正があった場合、ここでの内容とは一致しない場合があります。